最近は、ほぼ全員の指を直しています。

指と言っても、ピアノを弾くときは
指だけ直してもだめ。

指からつながってる手首、
肘、腕、肩、そして背中、腰、
お尻と座り方、足の置き方に至るまで、
実は全身運動なのです。


まず一番わかりやすい姿勢を直します。
背中が丸くならないように、時には腰から
曲げて座っている子もいます。

次にわかりやすいのが自分からよく見えて、
弾くときに直接打鍵している指です。
10本の指のどこを意識して、
どの辺を叩けばいいか伝えます。

でも、これがなかなか難しい

みんな指だけ丸くしようとしますが、
あちこちに力が入り、
手首が下がっているのですぐに元通り。

これではすぐに疲れてしまいます。

肘を上げて手首を上げようとしますが
これはまちがい。
肘はその先にある手指の指南役。
船の船長。飛行機のパイロット。

指の後から付いて行ってはいけません。
柔らかい音を出す、速弾きをするためにも
必要な訓練です。


でも、う~んとうるさくゆってるうちに
みんな意識をしてくれて、かなり良くなってきました。

自分で意識しないと直らないんです。


その中のひとり。

大人になってから(30過ぎだったっけかな?)
バイエル1からスタートして、今、
最終コーナーにたどり着いてる大ちゃん。

大人だから、今さら、という考えのない私は、
(だってここまで来た。すごい努力で来た。)

お世辞にも上手とは言えないけど、(すまんっ
さらに上を目指すためには、身体の使い方を
変えなくちゃいけない。

ホントは、どんなピアノの先生も、
大人のレッスン生に細かいことを言うのは
退屈するからよくないかな?
って悩むこと多いみたいだけど、

い~や、ちがう!
大人も子どもも関係ない。
やるんならやる!とことんやる!

か、やらんかよ



今日は写真を撮って、自分で確認してもらいました。


ずいぶん左手の手首がガクンと下がっています。
こういう弾き方の人は多いのです。


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手首を上げて!と言うと

肘が上がってしまっています。↓

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あれこれと時間をかけて直してもらってるうちに、
弾きながらですが、ずいぶん整ってきました。
この微妙な違いわかりますか?


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そうすると、音がとても滑らかに鳴り始めました。

私はどの子も、この瞬間の音が聴きたくて
本当にサッと音が変化します。

キャー(≧∇≦) やったぞっ!
って瞬間


初心者のうちに直しておかないと、
どんどん難しくなってくるうちに、
上手く弾けなくなってきます。

このレッスンのためには、
姿勢に集中してもらうため、
ほぼ暗譜をしてくるくらいの練習が必要です。

さ、みんなで美しいメロディを奏でましょう!