お金や物、名誉が報酬となったご褒美は、
それが得られないとストレスになります。
だから一番いいのは、例えば
「大好きなおばあちゃんに喜んでほしい」とか、
だれかのためという目的が加わること。
おばあちゃんの笑顔(#^.^#)が見たいから、
一生懸命練習して、気持ちをこめて弾く。
そういうときは、ドーパミンだけでなく、
オキシトシンというのも出てくる。
両方とも幸せに関係する脳内物質なんですけど、
ドーパミンの場合は、うまくいけば万歳。\( ・ω・)/
・・でも、それでおしまいになりがち。
だけどオキシトシンだと、もっとジワ~と温かい
愛情のような感情が出てくる
賞がとれるように上手に弾こうと思ってピアノに向かう時とは、
脳の中に出ている物質が違うんだから、
同じ子どもが同じ曲を弾いても、おそらく違う演奏になると思う。
報酬でやる気を刺激してもドーパミンが出るだけなので、
快の興奮もいずれはおさまってしまう。
でも、自分の演奏を聴いて喜んでくれたおばあちゃんの笑顔は、
オキシトシンの方だから、自分の演奏でおばあちゃんみたいに
誰かを笑顔にしたい、という発想に切り替わった子どもは、
練習への意欲が持続する。
人の心を本当に満たすことができるのは、人だけです。
自分は必要とされている、と感じることができたとき、
人は初めて満たされる。
それは、共感脳が他者とのかかわりの中で活性化するからなんです。
さて、このコラムは、子どものピアノ演奏に特化したものですが、
子どもだけでなく大人も、そして何もピアノやその他の
お稽古事だけではなく、どんな仕事でも、学生さんのアルバイトでも、
家でのささやかなお手伝いでも、必ず誰かのためになってる。
誰かの役に立ってる。
誰かを笑顔にしてる。
そういう発想を大人が持つこと。
子どもがしたことを、がんばれたことを喜ぶこと。笑顔で
そういうポジティブな連鎖を、つなげていきたいものです。
最初は自分の目的のためだったことが、いつしか誰かの
喜びのためになっている。
あ~自分ががんばると、こんなに周りの人たちが喜んで
くれるんだその体験は、子どもはもちろんのこと、
大人だってうれしくないわけがない。
誰かを幸せにする(共感し合う)ことが、何にもかえ難いものだと
知ったとき、初めて人は幸せを心の底から感じられるんだと思うのです。
それは自分の存在を認められること、必要とされること、愛されること、
役に立つこと、褒められること、まるでクリスマスプレゼントが
いっぱい詰まった箱のような幸せです。
そしてそれはまた自分への幸せというご褒美で返ってくる。
これからメロディアにお越しくださってるみなさんは、
ずっと発表会などで人前で弾く機会はどんどん
増えていくことでしょう。
そんな時、誰かを笑顔にしよう!
みんなを笑顔にしよう!
そんな想いを、みんなで持ってがんばりたいって
思ったじゅんこ先生なのでした。
(#^.^#)ニコニコ
誰かのために演奏する。②
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