夏休みは「夏休みタイム」で作曲に来てくれてた高校一年のUくんですが、
あまりにも時間がフレキシブルだったので、
休みも終わりに近づいたある日、約束の時間が過ぎても来なくて。。

あれ~?忘れてんのかな?どうしちゃったんだろ?なんかあったかな?
なんて心配してたら・・
しばらくたって電話が。。

「すみません先生っレッスンの日をウッカリ忘れてて・・」

いやいやいいんだけど、とりあえず無事なのね

「すみません・・で、ウッカリ忘れてしまった罪滅ぼしに、
歌詞をフルバージョンで書きました。」

罪滅ぼしって、だいぶ笑たし
彼は単語の使い方がウィットに富んでて、オモロイんですよね~



前から時々ここでも紹介してるUくんは作曲コースの生徒さんですが、
アスペルガー症候群と、小学校高学年の頃に診断されています。

出会ってかれこれ二年になりますが、いじめ、不登校、自傷行為と
いろいろありましたが、なんだかんだと乗り越え、がんばっちょります

成績もまあまあいいみたいで、中学時代は友達もいなかったのですが
今は部活にも入ってるし、文化祭の実行委員にもなってるみたいだし、
もともと優しい子なのですが、私に自分で連絡したり気使いもできるようになって、
なんちゅーても元気で明るく挨拶ができるようになりましたね~

お・・おとなになってきた・・
う・・うれしい・・


出会った頃は、だまって来てだまって帰るので私は無理やり
「こんにちはっ」「お疲れさまっ」「ありがとうございましたっ
って声をかけ続けました。

先生にはやはり「ありがとうございました。」や「お世話になりました。」
私は「お疲れさまでした。」「ご苦労さまでした。よくがんばったね。」
などと、声をかけるようにしました。

心が明るくなってきたから挨拶もできるようになったし、
逆に、まずは形から
明るく元気な挨拶は、ささやかな取り組みですが
気持ちを前向きにします。
相手を明るい気持ちにするばかりではなく、
自分自身にも最初と最後のけじめがついて、気合いが入ります。
挨拶って基本なんだ、って改めて認識した次第



さて、曲につける歌詞を宿題にしてたのですが、
なかなかイメージが天下ってこなかったみたいで
しばらく提出がなかったのですが、
かなりちゃんとした構成の歌詞を書いてきました。

作詞は歌詞を書く、ということなので、私たちが学校で習った
詩を書く、ということとはだいぶ考え方も勉強の仕方も違います。

P1060556

メロディーやコードを自由につけられるようになるのは
もう少し先の感じですが、作詞はちゃんとAメロ、Bメロ、サビ、と
構成を考えて書いてきてくれていました。

それだけならただの宿題、ただの罪滅ぼしなんだけど
その内容がとてもとてもうれしかったのです。

まずは、アスペルガーの子が苦手としている詩を書く、
ってことに挑戦してること。
これがなかなかの詩であること。
そしてとても前向きに考えて生きていこうとする気持ちが伝わってくること。


ちょっと本人に無断で(たぶんとても喜ぶ)
紹介しますね。


.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○

優しい光が照らす この時を この日を
僕はこの未来が明るいと信じたいんだ

苦しい暗闇が覆う あの時や あの日を
僕は耐えて がんばったと思いたいんだ


(ここまでがサビの歌いだしです)
そのあと、簡単に内容を書くと・・

僕は今まで人に恵まれてないと思って生きてきたし、
いじめも仲間はずれにもされたし、だから誰かのために
自分が苦労するなんて、嫌だと思ってきた。

でも君は違った。
嫌なことも苦労もあったはずなのに、誰かのためにがんばれる
君がとてもまぶしい。
僕は変わりたい。君のような存在に。

僕は気づいたら人を信じられるようになっていた。
友達も増えたね。
全ては君のおかげだよ。
僕は今から孤独じゃない。


・・・・みたいな感じの詩なのです。
あ、ちなみに君・・は、妄想の彼女だそうです。

歌詞としてはインパクトになる単語が少なかったり、
印象に残るフレーズがない、主観的に自分の気持ちを書きすぎてる・・
などなど、次のレッスンで私に突っ込まれること必須ですが、笑
こんな風に思える、、例えまだそれが「こうなるといいな~」という
想像の範囲を出ないものであるとしても、彼は着実に心を開き、
少しずつ周囲にとけこんでいってる様子が伝わってきます。


これを万歳っ!!!\(o^∇^o)ノ
って言わないで何てゆえばいいのっヾ(=^▽^=)ノ



この年頃なので、発表会に出たり親睦会に来たりすることは
まずないと思うので、みなさんに会っていただけないのが残念ですが、
とにかくオモロイ子です。
気分のアップダウンはまだあるのかもしれませんが、
自分でコントロールもできるようになってきているみたいです。

ま、なんつってもアニソン、ボカロ、ゲーム音楽・・と、
ある意味、若者文化を教えてもらえる私の先生だったりします

        

今、2年前を振り返って思うのは、あきらめないでよかった、ってこと。
「きっと良くなる。」
そばにいる誰かが、信じ続けて励ましながら伴走することができたなら、
時間の流れと共に嬉しい変化は絶対訪れる、ってこと。

アスペルガーの子はとても賢く、自分で自分を分析する力を持っています。
だから必要以上に、思い通りにならない自分を責めてしまうのだと思います。

その表現の仕方がわかり難いものであったとしても、
世の中の〇と×の基準から少しぐらいはずれていたとしても、
どうか受け止めてあげて、全てを否定することなく、
「なんでだろ?どうしてだろ?
ホントはどうしたいんだろ?何て言いたいんだろ?」

・・・お母さんといっしょに、考えていきたいと思っています。






メロディアは徳島県徳島市で
子どもから大人までのピアノレッスン・作詞作曲レッスン
発達障害児のためのピアノレッスンをしています。

∮メロディアホームページ
http://www.melodia-web.com

∮メロディアメールアドレス
melodia@krc.biglobe.ne.jp